原子力安全保安院の寺坂信昭院長は5月16日、衆議院予算委員会の柿沢未途衆議院議員(みんなの党)の質問に答え、福島第一原子力発電所以外で働く原発作業員の多くが、内部被ばくを調査するホールボディカウンターの数値が、精密検査をする必要のある1500CPMを超えていたことを明らかにした。
寺坂院長の答弁によると、3月11日以降、入域登録のためにホールボディカウンターによる内部被ばく検査をした原発作業員(福島第一原発を除く)のうち、精密検査が必要な1500cpm以上の値を示した人は4,956人。そのうち、福島県に立ち寄った人が4,776人にのぼり、10000cpmを超えた人も1,193件にあったという。
柿沢議員は、原発そのものではなく、福島に立ち寄った際などに、吸引などによって被ばくした可能性があるとして、「採尿やホールボディカウンタで調査をしないと、後で原発事故との関係が証明できない」として、内部被ばくの調査を求めたが、細川厚生労働大臣は「必要ない」と回答した。一方、菅総理大臣は「これまでのやり方に、必ずしも十分でない部分があるのか、自分なりに把握をしてみたい」と厳しい表情をにじませた。
中部電力浜原子力発電所と放射線従事者中央登録センターの広報担当者にそれぞれ確認したところ、データは開示はできなかったが、通常は1500cpm以上の値を記録することはほとんどないはずだとの答えた。
柿沢未途事務所では、ホールボディカウンタの調査に関して、測定日時や場所、年齢、数値など更に詳しい情報を求めていきたいとしている。
衆議院予算委員会(5月16日の動画録画)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib3.php?deli_id=40987&media_type=wb
CPM(counts per minute)
1分あたりの放射線計測回数で放射線量。放射線測定機に1分間に入ってきた放射線の数を計測している。人体への影響の大小は考慮していない。
ホールボディカウンター
人体内の放射能汚染を測定する装置で人体をそのまま測定することができる装置。主にガンマ線を出す核種を測定する。原子力施設関連では国内に24カ所あるとされる。