2020年東京オリンピック・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場の整備計画案に採用された建築家の隈研吾氏が15日、東京・有楽町の外国特派員協会で記者会見を開いた。隈氏は、建築家のザハ・ハディド氏が自らのデザインとの類似性を指摘していることについて、「我々とザハさんでは、建物のコンセプトが違う。全く違うデザインだ」と反論した。
会見では、まず隈氏が新国立競技場の整備計画案を説明。周辺の環境との調和を考え、木材を使用している特徴について「子どもたちが訪れて、木や緑があると感激してもらえるような建物をつくりたい」と語った。
記者会見(2)質疑応答
記者から、ザハ案との類似性について質問が出ると、隈氏は「ザハ案は、観客席の両側を大きく立ち上げるサドル型だが、 我々は建物を低く低く抑えようと水平にした。見てわかるように全く違う印象を与えると思う」と説明した。
スタジアムの観客席の3段構造と、座席レイアウトが類似している点については、「8万人の規模だと3段が一番リーズナブルな回答。最初のコンペで選ばれた11案の中で7案は3段です。座席の並びも、東京都の火災予防条例で、決まった座席の配列の仕方がある。 大体同じような配列でしか通らない」と主張した。