東京電力福島第一原子力発電所事故によって発生した放射性廃棄物のうち、8,000ベクレルを超える「指定廃棄物」の最終処分場をめぐり7日、栃木県内の候補地に指定されている塩谷町の見形町長らが環境省を訪れ、井上副大臣に候補地の「返上」を申し入れた。
塩谷町の見形町長は、10月に実施した洪水調査の結果、国が候補地の冠水を認めたことを挙げ、「詳細調査をする必要はないと判明した」と候補地「返上」の理由を説明した。これに対し、井上副大臣は、同調査について、「あくまで豪雨の調査であり、詳細調査の候補地を返上することは理解しがたい。丁寧に説明し、ご理解いただく努力を重ねていきたい」と述べた。
面会の会見で見形町長は、「候補地の返上は町民の願い。返上で一区切りつけたい」と語った。この日の面会をめぐっては、栃木県選出の国会議員2人が塩谷町長に同行しようとしたところ、環境省がこれを拒否。庁舎内へ立ち入れずに、一時、環境省の受付けフロアが混沌したが、町長らが抗議の末、1時間後に同行が認められた。
関連サイト
栃木県塩谷町「指定廃棄物最終処分場候補地選定までの経緯と現状」
http://www.town.shioya.tochigi.jp/forms/info/info.aspx?info_id=34321
環境省「放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト」
http://shiteihaiki.env.go.jp/