環境省の丸川珠代大臣は、7日の長野県松本市内の講演で、東京電力福島第一原発事故後に国が定めた年間被ばく線量の長期目標1ミリシーベルトについて「何の科学的根拠もなく、時の環境大臣が決めた」と発言したとされる問題で、12日の閣議後記者会見で、「根拠がないというのは間違った言い方だった。誤解を招いたとしたら、心からおわび申し上げたい」と陳謝し、「年間1ミリシーベルトという長期目標を堅持し、復興のために全力を尽くす」と述べた。
松本市内の講演での丸川大臣の発言について、信濃毎日新聞によれば「反放射能派と言うと変ですが、どれだけ下げても心配だと言う人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で、何の科学的根拠もなく時の環境大臣が決めた」などと発言したという。
会見では、記者から、発言の撤回をするのか質問が相次いだが、丸川大臣は「発言が事実かどうかを最終的に確認する手段がない」として、発言の撤回はしなかった。