福島第一原発事故
2011/06/15 - 17:54

脱原発1000万人署名呼びかけ〜鎌田慧さん・澤地久枝さんら

福島第1原発事故を受け、作家の澤地久枝さんやルポライターの鎌田慧さんらが15日、東京都内で記者会見し、1千万人を目標にした脱原発の署名活動を始めるとともに、9月19日には東京・明治公園で5万人規模の「原発にさようなら集会」を開催すると発表した。
 

 
署名などの呼び掛け人は作家の大江健三郎さん、瀬戸内寂聴さん、ミュージシャン坂本龍一さんら。原水爆禁止日本国民会議(原水禁)などでつくる実行委員会が支援する。
 
原発の新規建設計画の中止や浜岡など既存原発の計画的廃止、プルトニウムを利用する高速増殖炉「もんじゅ」や使用済み核燃料再処理工場の廃止を求める。
 
澤地久枝さんは、福島第一原発事故について「海や空気に国境は 無く、地球に対する致命傷だ」と指摘、ヒロシマ・ナガサキ・東海村JCO事故に続いて、日本の被ばく史にまた新たな1ページが加わってしまった」とした上で、「安全といいながら、なぜ、子どもたちは屋内プールでしか泳げないのか、外で遊べないのか。そもそも安全を考 えたら(放射能の危険の無い安全な地域に)集団疎開をすべきではないのか」と避難に対する国の姿勢を疑問を投げかけた。
 
また、経済評論家の内橋克人さんは、日本の原発政策を「合意なき国策だ」と批判。島根原発2号機増設の際、近隣で暮らす主婦が「原発事故があったら私は宍道湖を、2人の子どもを抱えて泳いで逃げなければならないのですか。なぜそのように重大なことが安全審査の対象にならないのですか。」との質問をしたところ、原子力安全委員会は「公開ヒヤリングはご意見を聞くだけの場所です」としか応えなかったいうエピソードを紹介。国民的合意がなされないままに、原発が推進されていると指摘した。
 
長年、全国各地の反原発運動に関わってきた鎌田慧さんは「これまでの運動は、お金でつぶされてきた。官僚、政治家、学者、マスコミ、裁判所までが一体となって、地域ごとに撃破してきた。」と発言。「国策を転換するには、1000万人規模の署名が必要だ」として、同アクションを呼びかけたという。
 
現在、これまで反原発運動に関わりのなかった全国の子を持つ親や若者たちを中心に、草の根の運動が広がっている。鎌田さんは「これらの動きを一過性のものとして終わらせないよう、連帯を強めていきたい」と抱負を語った。
  
さよなら原発1000万人アクション
http://www.peace-forum.com/no_nukes/yobikake/

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