東京電力福島第一原発事故で発生した指定廃棄物の最終処分場の候補地である宮城県加美町の住民らが24日、建設に反対する集会を開催した。候補地である宮城県栗原市や大和町、栃木県塩谷町からも住民がかけつけ、会場には1200人が集まり熱気で溢れた。
集会を主催したのは、加美よつば農業協同組合など46団体が集まった「放射性廃棄物最終処分場建設に断固反対する会」。今年1月に加美町が最終処分場の候補地に上がった後、3月から住民集会を開催し、4回目の開催となった。会長の高橋福継さんは「今年のボーリング調査は阻止した。雪溶けとともに闘いがくる」と語った。
加美町の猪股町長が、「住民が調査を阻止したことが潮目を変えた。」「候補地の白紙撤回、特措法の改正を求めて、皆さんと手を携え闘う」と力をこめて話すと、会場からは大きな拍手がおこった。この日は栃木県塩谷町からも住民約50人がバスで合流。塩谷町の見形町長は「最終処分場は福島の東電の敷地や帰還困難区域に設置すべきだ」と訴えた。
国は2011年に「放射性物質汚染対処特措法」を定めて、宮城、栃木、群馬、千葉、茨城の5県は、それぞれ県内に最終処分を建設し、発生した指定廃棄物を焼却・処分する方針となっている。
宮城県内での最終処分場建設をめぐっては、環境省が今年1月、 栗原市、大和町、加美町の3市町村を選定。10月末に3候補地で一斉にボーリング調査を始める予定だったが、加美町の住民が座り込みなど反対運動を続け調査を阻止、11月14日の降雪の影響で、調査は来年の雪溶けまで見送りとなっている。
YouTube版
「最終処分場反対」抗議集会に4市町の住民集合
https://www.youtube.com/watch?v=LZeyvK4wo90
関連動画
放射性廃棄物の最終処分場〜国と地元で平行線(2014年11月10日)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1852
関連サイト
塩谷町民指定廃棄物最終処分場反対同盟会: 断固阻止
http://shioya-doumeikai.jimdo.com/
加美町・指定廃棄物最終処分場候補地選定について
http://www.town.kami.miyagi.jp/index.cfm/6,3763,html
塩谷町・指定廃棄物最終処分場候補地選定までの経緯と現状
http://www.town.shioya.tochigi.jp/forms/info/info.aspx?info_id=34321
放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト(環境省)
http://shiteihaiki.env.go.jp