国連によって「世界難民の日」と制定されている6月20日、関東では、茨城県と渋谷の2箇所で、「難民の日」にちなんだアピール活動やデモ行進が行われた。
茨城県牛久駅前で「難民の日」のアピール活動を行ったのは、「牛久入管収容所問題を考える会」のメンバー約10名。現在100人以上の難民申請者が拘束されている「東日本入国管理センター」は牛久駅が最寄り駅であるにも関わらず、地元でも知らない人は多いとして、メンバーの増田博光さんは、「難民になって日本に来ざるえない人の苦しみを考えないといけない」とマイクで訴えた。
一方、渋谷では、難民申請者や元難民申請者のほか、家族や友人が入管施設に収容されている人など約100名が、法務省入国管理局の難民へ対する扱いは人権侵害だとしてデモ行進を行った。
デモ行進を呼びかけたのは、難民支援グループ「SYI=収容者友人有志一同」。集まった人々は、「入管収容者への虐待をやめて」「人権を守れ」「私たちはビジネスマンじゃない、難民だ」「家族を返せ」など思い思いに訴えながら、渋谷の繁華街を練り歩いた。
元難民申請者の女性は「私は難民申請者だったけど11年間かけて自由を勝ち取った。全ての人の自由を訴えるためにはこういった行動をするのが大切。日本の人々の応援が必要です。」と話した。
「SYI=収容者友人有志一同」メンバーの織田朝日さんは、「日本にも難民の人が来ていて、保護されるべき難民たちが苦しめられているということを知って欲しい」と訴えた。
日本の難民認定者数は2009年でわずかに41人と、他の先進諸国の100分の1にも満たない現状がある。また、難民申請している人が強制的に入管施設に収容されたり、拘束が長期化するなど問題も多く、人権団体などは法務省に対して改善を求めている。
牛久入管収容所問題を考える会 ホームページ
http://www011.upp.so-net.ne.jp/ushikunokai/
SYI=収容者友人有志一同 ホームページ
http://pinkydra.exblog.jp