子どもの被ばく問題に取り組むNPO6団体は12日、文部科学省が学校の校庭の表土を入れ替える対策を福島県に通知したことに対し、土壌汚染などの危険性があるとして、この措置をやめるよう緊急の声明を発表した。
声明を発表したのは、子どもたちを放射能から守る福島ネットワークをはじめ、子どもの20ミリシーベルト問題に取り組みNPO6団体。文部科学省が対策として掲げている、校庭の表土を入れ替える措置は、汚染土が地中に残るほか、土壌汚染・水質汚染の原因となり、根本的な問題解決とはほど遠いと指摘。すみやかに校庭等の表面汚染土を除去し、取り除いた汚染土は東電や国の責任で管理すべきだとしている。
文科省は年20ミリシーベルトの学校使用基準について、国内外からの強い批判にさらされている。声明では、子どもへの20ミリシーベルト基準を撤回し、安全が確認できるまで学校を閉鎖すべきと提起している。
要請文全文
内閣総理大臣 菅 直人 様 文部科学大臣 髙木 義明 様
文科省の表土入れ替え措置および 20 ミリシーベルト撤回に関する 緊急声明と要請の提出について私たちは、福島の子どもたちを守るために活動をしている市民団体です。福島の親たちの間では、このたびの文科省の表土入れ替え措置に関して、深い懸念が広がっ ております。私たち自身も、下記の理由で、根本的な問題の解決とはほど遠く、問題が多い ものと考えています。
◎ 埋められるとはいえ、汚染土が地中に残る
◎ 土壌汚染・水質汚染の原因となる