日本弁護士連合会(会長:宇都宮健児)は6日、エネルギー政策の転換に向けた意見書をまとめ、7日付けで内閣総理大臣、環境大臣、経済産業大臣に提出した。意見書では、原子力発電所について、段階的な停止を具体的に提言している。
今回まとめられたのは「エネルギー政策の根本的な転換に向けた意見書」と題された9ページにわたる意見書。持続可能性を基本原則とするエネルギー政策にすることや原子力発電所を段階的に廃止すること、また化石エネルギーからの脱却など、8項目の提言を行っている。
中でも、原子力発電所の段階的な廃止に関しては、(1)運転開始から30年を経過した原発の廃止すること、(2)巨大地震の発生が切迫し,大きな地震動・津波に襲われる危険性がある地域にある原発についても,運転を停止すること、(3)それ以外の原発についても,福島第一原子力発電所の大事故を受けて,地震・津波の対策が十分かどうか,直ちに点検することと、3段階に分けて、廃止や点検を行うよう提起している。
このほか、エネルギー業界の自由化や発電と送電の分離についてや、エネルギー政策への国民の参画などを訴えている。
エネルギー政策の根本的な転換に向けた意見書
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/data/110506.pdf