広島の原爆投下直後に、被ばくした人びとの治療にあたった医師、肥田舜太郎さんが7月15日、内部被ばくの影響について都内で講演した。
肥田さんは現在94歳。広島で軍医として勤務中に被爆。以後、60年以上にわたってヒバクシャ治療に携わってきた。自身の経験から、放射線による様々な症状に注目し、低線量による被爆がもたらす様々な健康被害の実体を世に訴えている。
講演で肥田さんは、「内部被ばくについては、当初から米国は秘密にする方針だった」とし、「直接、爆弾を受けずに病気になった症状については、記録してはいけない。漏らしたら銃殺と言われていた。」と軍医時代のエピソードを披露。現在の健康被害について、「福島だけでなく、関東平野全体で似たような症状がでている。広島でごく軽く放射線を浴びた人と同じ症状」と訴えた。