渋谷区役所地下駐車場での寝泊りをめぐり、2月23日、路上生活者と支援者が、渋谷区に対して団体交渉を行った。
この日、団体交渉に参加したのは、渋谷区役所地下駐車場に寝泊りする生活者と、「聖公会野宿者支援活動・渋谷」や「渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連合」など支援団体メンバー30人。渋谷区が3月1日から区役所の地下にある駐車場のシャッターを夜間閉鎖すると通告していること対し、中止するよう要請した。
駐車場には、30年ほど前に、路上生活者が夜間寝泊りするようになり、現在が約40人が利用している。しかし、渋谷区は区民からの苦情があるとして、「3月1日から夜間閉鎖を開始する」と2月15日、貼り紙で通告していた。
団交に参加した「聖公会野宿者支援活動・渋谷」の楡原民佳さんは「夜間、静かに寝泊りしている人たちの追い出しだ。いのちをつなぐための必要最低限の場所を奪わないで欲しい」と、要望書を提出した。また、約6ヶ月間、ここで寝泊りする路上生活者の宮沢さんは、「ここを追い出されても行くところがない。ただ寝るところが欲しい。私たちには命に関わる問題。今まで30年間続いていた場所がなくなる」と訴えた。
これに対して渋谷区経理課の松澤課長は、「予定通りに3月1日の夕方6時からシャッターを閉め、施錠する」回答。寝泊りする路上生活者と支援団体は3月1日に抗議活動をする予定だ。