小沢一郎・元民主党代表が2011年1月27日、東京・原宿にあるビデオ配信スタジオ「ニコニコ本社」で記者会見を行った。主催は、「フリーランス・雑誌・ネットメディア有志の会」。これまで記者クラブ問題や会見開放の運動に取り組んできたジャーナリストらが呼びかけ実現。フリーランスやネットメディアなど49人が参加した。
会場の広さに制約があるため、当初は、記者クラブに加盟している既存メディアは会場に入れなかったが、わずかに座席が空いたため、会見開放に賛同する個人としてであれば参加可能としたところ、雑誌メディアの記者やカメラマンなど4名が参加。ただ、テレビ局や新聞社からは、会場に入る参加者はなかった。
司会を務めたジャーナリストの上杉隆さんが「今日は、政局ではなく、政策の話を」と切り出したため、外交や社会保障政策から、メディアや議会制民主主義まで、幅広いものとなった。
NPJ編集長の日隅一雄さんの「成熟した民主主義社会を成立させるためには市民に情報が開かれている必要があると思うが、どう思うか」との質問に対しては、小沢氏は「もっとオープンな社会にしないといけない。国民自身が情報が欲しいと思わなければダメ。国民が情報を考えて判断するという習慣を身につけないといけない。情報をもっと出せというふうにならないとオープンな形になってこない。」と答えた。
会見は様々なネットメディアで配信され、ニコニコ生中継では54000人、岩上チャンネル1500人、フリーライター畠山理仁さんの配信770人と6万人近い人が視聴した。「フリーランス・雑誌・ネットメディア有志の会」は、非営利団体「自由報道協会(仮)」として発足する計画で、今後、継続的に記者会見の場を設定し、様々なゲストを呼んで会見を開催していくことにしているOurPlanetTVもメンバーに参加する予定。
自由報道協会(仮)設立準備会
http://fpaj.exblog.jp/
取材:白石草、平野隆章