千葉県内の9市が合同で、26日、復興庁を訪れ、子ども被災者支援法の支援対象地域に指定するよう求める要望書を手渡した。
復興庁を訪れたのは、2011年末の時点で、環境放射線量のレベルが年間1ミリシーベルトを超えているとして、放射性物質特別措置法の「汚染状況重点調査地域」に指定されている柏市、松戸市、流山市、我孫子市、野田市、鎌ケ谷市、印西市、白井市、佐倉市の9市の放射線管理課などの職員ら。主に健康調査などの問題について、復興庁の担当者と1時間ほど懇談を行った後、9市の市長の連名の要望書を水野靖久参事官に手渡した。
要望書では、子ども被災者支援法に定められている「支援対象地域」への指定を求めているほか、健康管理調査の必要性や生活支援、また、支援策にかかる費用の国費負担を求めている。
千葉県内の自治体では既に、流山市や我孫子市が独自に要望書を提出しているが、9つの市が合同して提出するのは初めて。
柏市の環境部放射線対策室の松澤元氏は、「子ども被災者支援法に関して、健康調査に対する考え方などがわからなかったので、質問した。市民から要望がたくさん寄せられているので、まとめて届けたというのが趣旨」と説明。また、千葉県松戸市の市民環境本部環境担当部放射能対策課の江部昭夫課長は「9つの市の考え方が一致したということ。同じ思いでいる」と語った。