安倍政権が押し進める原発再稼働や特定秘密保護法、集団的自衛権の行使などに反対する母親たちが23日、東京・渋谷で集会とデモを行った。参加者たちは、差別に抗議する意思表示のための虹色のリボンを身につけ、「安倍さん私たちの声を聞いて」と訴えた。
デモを呼びかけたのは、東京・三鷹市在住のシングルマザーたち。呼びかけ人の魚ずみちえこさんは「出産経験の有無を問わず、女性は子を産み育てることに敏感。普段デモに参加しない女性たちにも動いて欲しい」と思い、「ママデモ」と命名したという。
デモに先駆けて行われた集会では、翻訳を手伝った外国人女性たちが、原発輸出を阻止する誓いを、それぞれの母国語で読み上げた。その一人、2年前にドイツから留学しているファスベンダー・イザベルさんは、「右傾化を感じる。繋がることが大事」と話す。
参加者は午後3時30分に渋谷・宮下公園を出発し、手作りのプラカードを掲げながら、「戦争する国は嫌」「ママたちは世界を守るぞ」などと声をあげた。子どもたちの参加も多く、シャボン玉を吹きながら、沿道の歩行者に、参加を呼びかけた。
集団的自衛権の行使については、自民党内からも慎重論が相次いでいるものの、安倍首相は22日に行われた防衛大学校の卒業式で、改めて強い意欲を示した。娘と参加した浅利桃さんは、「安倍さんは他人の意見を聞く耳を持たない。民主主義の意味を履き違えていると思う」と批判した。
広報を担当した廣岡彩さんは、「参加者が共感しやすい選択肢が増えていくことは大きな力に繋がると思う」と話す。5月にも女性中心のデモが東京・上野で企画されている。
【YouTube版】母親ら渋谷で「安倍政策にNO!」
https://www.youtube.com/watch?v=hyFnhx1Ap1E