2016/01/07 - 18:45

「こども食堂」全国に輪〜子どもの貧困化が進む中


 
「今日のご飯はコンビニ弁当…」
そんな環境に置かれた子どもたちが気軽に入り、ワイワイご飯を食べれるようにと全国で広がっている「子ども食堂」。その経験を共有しようと11日、都内で「こども食堂サミット」が開催された。
 
「こども食堂サミット」が開催されるのは、去年に続き、今年で2回目。「こども食堂」の先駆け、東京豊島区のNPO法人「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」と、全国の「こども食堂」をつなぐために去年結成された「こども食堂ネットワーク」が主催し、250人が参加した。
 
イベントではまず、大阪西成区で子どもの養護活動を実施しているNPO法人「こどもの里」の荘保共子さんが基調講演を行い、学校に通っていない子どもや戸籍のない子どもたちとの関わりなど、39年間の経験を話した。荘保さんは、社会的貧困とは、経済的な貧困だけなく、関係性の貧困や時間の貧困、遊びの貧困、人権の貧困、教育の貧困があると述べ、かつては可視化されていたものが、徐々に見えにくくなっていると指摘した。
 

 
第2部では、都内で「子ども食堂」をはじめた人たちが、それぞれの実践例を紹介。寺や学生、定食屋など、様々な立場の人が「子ども食堂」を立ち上げ、軌道に乗せている様子が報告された。また東京都練馬区にはすでに「子ども食堂」が6カ所あり、ネットワークを組んで、食材の融通をしあったり、区の市民農園の野菜を寄付してもらっている事例なども紹介された。
 
一方、より厳しい環境に置かれた子どもたちに来てもらうにはどうアプローチすれば良いのかという課題もあがった。日本では国内の経済格差が進み、現在、子ども6人に1人が貧困状態に置かれているとされている。
 

 
こども食堂ネットワーク
http://kodomoshokudou-network.com/
 
関連番組
大阪市「こどもの家」を守れ!〜橋下行革プランで危機
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1372
 

Standing Together, Creating the Future.

OurPlanet-TVは非営利の独立メディアです。視聴者の寄付を原動力に取材活動を展開しています。あなたもスポンサーとして、活動に参加してください。継続的に支援いただける方は会員にご登録ください。

※OurPlanet-TVは認定NPO法人です。寄付・会費は税額控除の対象となります。