TOP

【ライブ配信】第5回放射線と健康についての福島国際専門家会議

投稿者: ourplanet 投稿日時: 日, 09/25/2016 - 21:24


 
9月26日と27日の2日間、福島市で開催されまる「第5回放射線と健康についての福島国際専門家会議」の公式ライブ映像を掲載します。
 
第5回放射線と健康についての福島国際専門家会議
日時: 9月26日(月) 27日(火)
会場:福島クレストンホテル
http://www2.convention.co.jp/fukushima2016/index.html

9月26日(月) 09:00-19:00

9:00〜開会式

 
開会式 挨拶
笹川 陽平日本財団 会長
菊地 臣一 福島県立医科大学 理事長兼学長
畠 利行福島県 副知事

9:00〜開会式
セッション1 チェルノブイリの教訓: 原発事故から30年、国際的コンセンサスと甲状腺癌に関するエビデンスから放射線リスクを考える


座長
ジャナット・カー世界保健機関
ウラジミール・サエンコ長崎大学
◯基調講演1
「チェルノブイリ原発事故から30年 - UNSCEAR科学報告書(2008-2012)に基づく甲状腺がんリスクの概要」
ヴォルフガング・ヴァイスドイツ連邦放射線防護局(ドイツ)
◯基調講演2
「チェルノブイリ原発事故から30年:日本からの貢献 「小児甲状腺癌の増加の確認」」
長瀧 重信長崎大学
◯報告者
「チェルノブイリ事故後のウクライナにおける甲状腺がんリスク(ウクライナ系アメリカ人コホートにおける甲状腺研究)」
ミコラ・トロンコ内分泌代謝研究所(ウクライナ)
「チェルノブイリ原発事故後のベラルーシにおける小児甲状腺がんの臨床的側面とフォローアップ」
ヴァレンティナ・ドロッツベラルーシ卒後教育医学アカデミー(ベラルーシ)
「チェルノブイリ事故後のロシアにおける甲状腺がんの疫学的調査結果」
ヴィクトル・イワノフ国立医学放射線研究センター(ロシア)

質疑応答とまとめ

 

13:30〜セッション2a 甲状腺癌: チェルノブイリの事実


座長
ジェラルディン・トーマスインペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)
山下 俊一長崎大学
◯報告者
「ベラルーシ甲状腺癌の臨床病理学的特徴」
ユーリ・ディミッチクベラルーシ卒後教育医学アカデミー(ベラルーシ)
「甲状腺乳頭癌のある小児と青年における腫瘍特性と無再発生存に影響を与える要因としての放射線被ばくと超音波スクリーニングの評価」
パーヴェル・ルミヤンツェフ内分泌研究センター(ロシア)
「チェルノブイリ原発事故後のウクライナにおける甲状腺がんの組織病理学的研究」
タチアナ・ボグダノワ内分泌代謝研究所(ウクライナ)
「チェルノブイリにおける甲状腺がん手術後の放射線治療」
クリストフ・ライナーズビュルツブルグ大学(ドイツ)
 
質疑応答とまとめ

 

16:00〜セッション2b 甲状腺癌: 福島の課題


座長
クリストファー・クレメント国際放射線防護委員会
丹羽 太貫放射線影響研究所
◯報告者
「甲状腺がんとゲノミクス」
ジェラルディン・トーマスインペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)
「韓国の原子力発電所周辺地域における甲状腺がんの発症」
アン・ヒョンシク高麗大学(韓国)
「日本の甲状腺癌の臨床的特徴 わが国における甲状腺乳頭癌の取扱い」
杉谷 巌日本医科大学
「県民健康調査の甲状腺検査結果報告」
大津留 晶福島県立医科大学
「福島原発事故後の小児若年者甲状腺癌の特徴について」
鈴木 眞一福島県立医科大学
「県民健康調査「甲状腺検査」の課題」
緑川 早苗福島県立医科大学
 
質疑応答とまとめ

9月27日(火) 08:30-13:30

08:30  セッション3 チェルノブイリから福島へ

座長
ジョン・ボイス国立放射線防護審議会(米国)
谷川 攻一福島県立医科大学
◯基調講演
「チェルノブイリから福島、そして未来へ – 放射線保護、被ばく線量、リスクと認識」
ジョン・ボイス国立放射線防護審議会(米国)
「放射線被ばくを小児甲状腺がんの起因とすることへの再評価: 福島県民健康調査(FHMS)の結果」
アベル・ゴンザレスアルゼンチン原子力規制委員会(アルゼンチン)
◯報告者
「ヨウ素剤による甲状腺ブロックを用いた甲状腺がんの予防:WHOの視点より」
ジャナット・カー世界保健機関
「福島第一原子力発電所事故による放射線影響の国際的評価:IAEA報告書」
アベル・ゴンザレスアルゼンチン原子力規制委員会(アルゼンチン)」
「2011年の福島第一原子力発電所事故に関するUNSCEARによる調査
マルコム・クリック原子放射線の影響に関する国連科学委員会
「チェルノブイリから福島へ ICRPが日本の関係者から学んだこと」
ジャック・ロシャール国際放射線防護委員会
「甲状腺がん研究:チェルノブイリから福島へ」
アウスラ・ケスミニエン国際がん研究機関
◯質疑応答とまとめ

12:30  テーブルディスカッション「放射線と甲状腺癌リスク:福島への提言」

座長
ジェラルディン・トーマスインペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)
長瀧 重信長崎大学
 

国際専門家会議「放射線と健康リスク」結論と提言
 
(1)福島の原発事故は、日本の東北地方を襲った巨大地震と津波により発災した。住民の避難、屋内退避や食の安全規制は適切に実施された。今日まで、原発事故による急性放射性障害は発生していない。安定ヨウ素剤は、住民に対して広く投与されなかったが、甲状腺の直接測定結果の報告では甲状腺被ばく線量は比較的低かったとされており、必ずしも服用の必要性はなかったと考えられている。これらの事象に加えて、報告されている大気圏や海洋へ放出された環境放射能汚染レべルを考慮に入れると、避難民も含めて、一般住民への直接的な放射線被ばくによる身体的健康影響は、チェルノブイリに比べて限定的で非常に小さいと考えられる。チェルノブイリでは、高いレベルの放射性ヨウ素で汚染されたミルクを飲んだことで引き起こされた小児甲状腺がんのみが、唯一放射線誘発の健康影響として証明されている。しかしながら、福島原発事故の社会的、精神的、そして経済的な影響は、甚大であることが予想される。以上の特筆すべき理由から、例えば、住民が元の場所に安全に帰ることができるかどうかなど様々な問題について納得のゆく合意がなされるために、環境放射能レベルの継続的なモニタリングと評価が必要である。
 
(2)福島県民への最大限の支援を提供するために、日本の保健関連の専門家は、健康と放射線に関する最新の情報を入手する必要がある。このために継続した健康モニタリングが必要であり、すでに健康と人口統計学に関して必要な情報収集のための活動が始まっている。すなわち、福島県民健康管理調査事業の初期段階の計画が本シンポジウムで紹介され、その取組みが好意的に是認されたたが、全体として調査事業の情報回収率向上を図るためには、組織された地域参加型の事業展開が不可欠と考えられる。さらに、下記のような点が重要であると考えられる。
 
a)福島県民健康管理調査と、過去2年間先行している地域がん登録を含めて、健康評価に必要な情報を収集するための基本的な手段やツールはすでにある。この調査を計画実現するには、日本の科学者の優れた経験のみならず、国際的なレベルでの専門的な経験を活用することが推奨される。調査情報を提供できるのは、住民一人一人であり、より多くの住民の参加協力が必要である。それによって、全県民に対する総合的な健康計画に資する有用な情報提供が可能となる。
b)本調査に参加することは当事者個人によって重要であり、個々人の放射線被ばく歴を知ることにつながる。過去の放射線被ばく線量の推定は、事故以降個々人がいた場所の行動記録によって可能となる。評価には外部と内部被ばく線量も組み込まれることが期待され、必要に応じて個人被ばく線量息的による評価支援が望まれる。個人はこれらのデータに基づいて、健康に関するアドバイスを医療機関に相談し、最善の医療サービスをうけることも可能となる。最も有用な情報とするために、そして更なる解析と将来の参考のために、早急に正確な情報を収集する必要がある。
c)行政機関は、住民が本調査に速やかな回答が容易にできるように配慮すべきである。調査が未だに終了していない住民に対しては、できるだけ速やかに調査に参加できるように支援する必要がある。最大限の回収率をあげるために、種々のチャンネルを点かし、繰り返し参加を要望し続けることである。
 
(3)過去60年の長さにわたり、保険関連の専門家や科学者による広島と長崎の被爆者への医療支援と研究を通じて、日本は世界でも最高の放射線に関する経験や知識を有している。この専門知識は福島原発事故により被災した住民に対して還元すべきである。同時に、得られた情報から最大限に学ぶ行政側の責任も認識されることが重要である。
 
(4)日本は最先端の緊急放射線災害医療システムも有しているにも関わらず、今回の原発事故は、そのシステムが依存していた地域インフラが、津波、地震と人為的な要因に伴う複合災害により崩壊した結果発災した。従って、十分なコミュニケーションと満足のいく医療サービスが、必ずしも十分に提供されなかった。今回の教訓は検証され、問題点の解決が図られる必要がある。
 
(5)保健関連の専門家と科学者は、放射線影響の可能性とその有無についての理解促進に努め、現在の情報をできるだけわかりやすく福島県住民と住民以外でも危惧している人々に理解してもらうよう心がけるべきである。そのための線量評価、リスク評価と意志決定には透明性が求められる。同時に、科学的エビデンスとその解釈については、一般の人々に対してわかりやすい言葉で提供される必要がある。
 
(6)すべての医療サービスの中に、社会的、心理的な支援が組み込まれる必要がある。
 
(7)放射線関連事項に関する幅広い経験を生かしたICRP、WHO、IAEA、UNSCEARなどの諸機関による長期にわかる国際的な支援が重要である。さらに国際機関の間でも相互の協力関係が強化されるべきである。
 
(8)日本政府と国際機関は、長期的な協力関係を効果的に継続するために、この災害から学んだことをいかに最大限活用できるかという課題を解決すべきである。ひとつの方法は、政府と地方自治体、他の関係者、関係する地域出身の市民代表者、そして国際機関などから成る福島原発事故に関するタスクフォースの組織化に着手することである。本タスクフォースの役割としては、以下のようなものがあげられる。
a)福島で計画されている様々なプロジェクトについて、国内および国際的機関から出される助言・勧告の積極的な調整。
b)管理者や専門家らの一連の会議を組織し、それらを通して、事故から起こされる放射線による環境影響と健康影響について「信頼のおける統一見解」のとりまとめ。
c)環境改善と特別なヘルスケア・プログラムについて助言と、必要な研究分野についての提言
 
国際専門家会議「放射線と健康リスク」組織委員会
笹川陽平(日本財団)、紀伊國献三(笹川記念保健協力財団)、菊地臣一(福島県立医大)、丹羽太貫(京都大学)、山下俊一(福島医科大、長崎大学)、デイヴィッド・ヘイマン(英国王立国際問題研究所)、フレッド・メトラー(国連科学委員会)
 
国際専門家会議「放射線と健康リスク」報告者
明石真言(放射線医学総合研究所)、ジョン・ボイス(米国・国際疫学研究所)、アンドレ・ブーヴィル(米国国立がん研究所)、エヴァリン・プロメット(ストーニーブルック州立大学)、ヴァディム・チュマク(ウクライナ医学アカデミー)、クリストファー・クレメント(国際放射線防護委員会)、ノーマン・コールマン(米国国立がん研究所)、ジョン・クーパー(英国健康保護局)、スコット・デービス(ワシントン大学)、エミリー・ファン・デベンダー(世界保健機関)、アベル・ゴンザレス(アルゼンチン原子力保安局)、イーゴル・グセフ(国際原子力機関)、本間俊充(日本原子力研究開発機構)、ヴィクトル・イワノフ(ロシア連邦保健社会開発者)、甲斐倫明(大分県立看護課学大学)、児玉和紀(放射線影響研究所)、ジェイキ・リー(韓国・漢陽大学校)、ジャック・ロシャール(フランス・原子力防護評価研究所)、長淵清彦(米国国立がん研究所)、前川和彦(東京大学)、ハンス・ゲオルグ・メンフェル(欧州合同原子核研究機構)、ブルース・ネピア(パシフィック・ノースウエスト国立研究所)、大久保利晃(放射線影響研究所)、酒井一夫(放射線医学総合研究所)、アーサー・シュナイダー(イリノイ大学シカゴ校)、嶋昭弘紘(環境科学技術研究所)、竹之下誠一(福島県立医大)、シェラルディン・トーマス(インペリアルカレッジ・ロンドン)、ニコライ・トロンコ(ウクライナ医学アカデミー)、リチャード・ウェークフォード(マンチェスター大学)、ティモシー・ウォーカー(英国・健康と安全委員会)、ウォルフガング・ヴァイス(ドイツ連邦放射線防護庁)、ジャン・ウォンデルゲム(国際原子力機関)、米倉義晴(放射線医学総合研究所)、ハーツ・ツェーブ(ブレーメン大学)

 

13:20 閉会の挨拶

谷川 攻一福島県立医科大学 副理事長
 

13:30 記者会見

 
【OurPlanetTV番組制作支援のお願い】
この番組は会員のみなさまからの会費や、視聴者のみなさまからの寄付・カンパを基金に制作しています。より多様な視点から情報発信ができるよう、ぜひ制作費のご支援をお願いいたします。詳しくはこちらをご覧ください。





【会員として継続的なご支援をお願いします】
OurPlanet-TVは独立性を重視した運営をしています。活動に関わる費用はすべて、応援してくださる個人の寄付や活動に賛同する会員からの会費によって支えられています。継続的にサポートしていただける方はぜひ賛助会員にご登録ください。詳しくはこちらをご覧ください。