福島第一原発事故
2011/06/30 - 22:24

福島市の子ども10人中10人の尿からセシウム検出

「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」などNGOは、6月30日記者会見を開き、福島市内の6歳~16歳の男女10人の尿を検査した結果、全員から放射性物質セシウム134、137が検出され、内部被ばくの可能性が極めて高いと発表した。
 
今回尿検査をしたのは、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」のメーリングリストで応募した6歳~16歳の男子6人、女子4人の合計10人。福島原発事故当時、福島市内に在住していた。
 
5月20日~22日の間に採尿(350ml~500ml)し、フランスの原子力安全機関(ASN)認定を受けているアクロ研究所で高純度ゲルマニウム半導体によるガンマ・スペクトロ・メトリでガンマ線分析を行ったところ、10人中10人の尿からセシウム134(半減期2年)、セシウム137(半減期30年)が検出された。セシウム134は、1リットルあたり0.41~1.13ベクレル、セシウム137は、1リットルあたり0.43~1.30だった。屋外に長時間滞在している子どものほうが、屋外滞在時間が短い子どもよりもセシウム検出量が高い傾向にあるという。
 
アクロ研究所の所長デービッド・ボアリー氏は、「さらに正確な状況を把握するには、ホールボディカウンターが必要」と話した。フランスの放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)は、10ミリシーベルトを避難の基準に設定するべきだとしており、その場合、福島ではさらに7万人が避難することになる計算だという。避難基準を民主的な話し合いが必要だとの見方を示した。
 
今回の検査結果は、呼気からの摂取されたものと、食物からの摂取による両経路があり、体内被ばく量の推定が難しいという。福島の保護者たちは、すべての子どもたちにホールボディカウンター検査を受ける体制を政府に要望している。
 
<プレスリリース>「福島市の子供たちの尿からセシウム検出」
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/press/pr20110630
 
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク
http://kofdomofukushima.at.webry.info
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
http://homepage3.nifty.com/fukurou-no-kai
国際環境NGO FoE Japan
http://www.foejapan.org
グリーン・アクション
http://www.greenaction-japan.org/modules/jptop1
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
http://www.jca.apc.org/mihama
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
http://www.greenpeace.org/japan/ja/

 

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