福島第一原子力発電所事故発生から1ヶ月となる4月10日、全国各地で、反原発デモが行われた。デモが行われたのは、東京のほか、札幌や富山、鎌倉、名古屋、京都、広島、熊本、沖縄など10個所。
東京港区の芝公園では、中部電力の浜岡原子力(静岡県)を即時にとめるよう求める集会が開かれ、約2500人が参加した。集会の後に行われたデモでは、経済産業省や東京電力本店前を通過。参加者は、「活断層の上にある浜岡原発はいますぐとめろ」「原発をとめろ」「放射能をとめろ」「東電はウソをつくな」など、口々に訴えた。また、福島原発の老朽化を考える会のメンバーは、東京電力本店の前に来ると、「福島をかえせ!」と激しくシュプレヒコールをあげた。
一方、東京杉並区の高円寺では、ツイッターなどの呼びかけで集まった若者を中心に1万人以上が参加。音楽にのせて、思い思いに反原発の思いを訴えた。同デモは、インターネットでの中継され、こちらも1万人以上の人が視聴した。中継を見ながら、ツイッター上で「原発反対」と声をあげる人が相次いだ。
神奈川県・鎌倉では「イマジン 原発のない未来」というパレードが開催され、約400人が参加。参加者には、サーフボードを抱えたサーファーや、ベビーカーを引く母親、子どもたち、若者、地元の人々など が参加した。「脱原発」「自然エネルギーに変えよう」「NO NUKE」などプラカードを掲げ、楽器を演奏しながら、鎌倉のまちを歩きながら訴えた。
呼びかけ人の1人で、鎌倉で先住民族のクラフトショップを経営する柴田信之さんは、今回の行動のきっかけは、高円寺でデモが行なわれると聞いたのが大きいとし、「反原発でなくて、原発が無くても他のアプローチがあると提案していきたい。普段デモに来ないタイプの人々に参加してもらい。みんなで変えていきたい」と話した。
鎌倉で暮らすノアさん(27歳)は、「原発に不安はあるけど、これから産まれる子どもたちにとって、絶望的な状況というのが一番嫌で出来る限りのことをしたい」と話した。