東京の神田神保町にある教育会館内の一ツ橋画廊で、「オリンピック終息宣言<緊急>展」が始まった。
「私たちは「オリンピックの終息」を宣言するー。」
こんなメッセージを掲げる同展覧会は昨年7月、国立競技場に近い青山のギャラリーで開催されてから、今回で3回目となる。五輪は世界平和を謳いながらも、実際には全体主義やナショナリズムを煽っていると批判。芸術やスポーツは本来、個人の欲求から生まれるものであるにもかかわらず、勝敗という競争原理が強調され、アスリートたちは国家ナショナリズムを背負わされていると指摘する。
参加したのは24の個人とグループ。出品者の一人、画家の櫻川豊敏さんが五輪に疑問を抱いたのは東日本大震災がきっかけだ。未曾有の大災害が起こったのに、なぜ五輪にエネルギーを使うんだろうと違和感を抱いたという。
いろんな嘘が、虚構がある。利権のしがらみもあって、それが中心となって、普通に世界つしている人たちを押しのけている」そう感じていたところ、友人からこの展覧会に誘われ、参加を決めた。マスコミなどの同調圧力によって、反対と言いにくい人に、気軽に声をあげてもらえたらと同展覧会の意義を語る。
「オリンピックの非人間性を問いたい。そしてなにより、表現を作り出し、それを伝えていくために絶対に必要な、自由と生存が奪われていることに、私たちは抗議し、抵抗する」「世界的な危機のただ中にあって、オリンピックに対して意思表示することは、文化を享受するすべての人にとって、もはや避けることはできない」「オリンピックは私たちの意思によって廃絶できる」
呼びかけ文はこう結んでいる。会期は7月27日(月)まで。