インターネットに接続した家電など「IoT機器」について、総務省が20日から一斉調査を行う。調査中止を訴える市民らが18日、永田町の衆議院議員会館で会見を開き、「プライバシーの権利や通信の秘密を侵害する」と訴えた。
今回の調査について、政府は東京五輪開催のサイバーセキュリティ対策と説明。一般家庭や企業にある約2億台のウェブカメラやルーター、家電などの「IoT機器」について無差別でアクセスし調査を行う。問題があれば、プロバイダーを通じて利用者に対策を求めるという。
会見を開いたのは、情報通信技術を使って市民運動を支援する「JCA-NET」や、「盗聴法に反対する市民連絡会」など9団体。調査中止を求める要望書を15日に総務省に送付した。要望書では、裁判所の令状なしに、政府が個人のプライバシー情報へのアクセスを許すことになり、憲法21条で保障されている「通信の秘密」を侵害すると批判している。
「JCA-NET」の小倉利丸さんは、政府が戸締りしている家の鍵が簡単に開くかチェックするようなものだと指摘。「五輪開催を理由に不安を煽り、政府によるハッキングだ」と訴えた。
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【声明】「総務省、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT )による 「IoT機器調査」の中止を強く求めます」
https://www.alt-movements.org/han-kanshi/index.php/20190215-iot-seimei/
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