オリンピック
2018/10/31 - 15:52

五輪中、都心は大渋滞の恐れ~交通影響地図公表

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下、組織委員会)と東京都は31日、五輪開催中の都内の混雑状況を示した地図を公表した。通常より3倍以上の時間がかかる地域も出る見通しで、今後、時差出勤や物流の調整などが求められる可能性がありそうだ。

公表されたのは「大会輸送影響度マップ」。組織委員会と都による「交通輸送技術検討会」の検討を受けて公表されたもので、鉄道はもっとも多くの競技が行われる7月31日の朝5時から深夜にかけての予想。また道路に関しては、開会式翌日となる7月25日から8月3日までの全日程をシミュレーションした。

予想される混雑状況は、都心の高速道路で最大3倍以上通常より時間がかかるほか、競技会場が集中している有明などの臨海部や新宿区、渋谷区周辺で、電車や道路が混雑し、物流や通勤などに大きな影響が出ると予想している。

一般道の予測

コンパクトな五輪を謳ったものの、最終的には競技会場が広く分散した東京五輪。組織委員会の齋藤勝久輸送企画部長は「東京は厳しい状況。選手や観客を円滑に運ばなければならないが、高速道路に設ける専用レーンは限定的なものになる」と苦しい表情を浮かべる。

組織委員会と都は、大会開催時に、通常より15%交通量を減らす目標を掲げており、混雑の影響が大きい16地区を重点取組地区に指定。企業に対して、来年の夏までに時差出勤や物流対策など、交通量を抑えるための取り組みを作成するように呼びかけていく方針だ。

重点取組地区に指定された16地区
新宿、渋谷、品川、浜松町・田町、新橋・汐留、大手町・丸の内・有楽町・八重洲、日本橋・神田・秋葉原・お茶の水、九段下・飯田橋、番町・麴町、青山・表参道、赤坂・六本木、霞が関・虎ノ門、晴海・有明・台場・豊洲・大井ふ頭、池袋、大崎

重点取組地区

鉄道の混雑予想

高速道路の混雑予想

関連リンク
大会輸送影響度マップ Ver.1.0(東京都オリンピック・パラリンピック準備局)
https://2020tdm.tokyo/map

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