新国立競技場の建設現場で働いていた男性が過労自殺した問題で22日、建設作業員や大学生などが、競技場建設を担当していた大成建設前(東京・新宿区)に集まり、無理な工事を見直すよう抗議した。
今回抗議行動を呼びかけたのは、貧困や労働問題に取り組む市民団体「エキタス(AEQUITAS)」。大成建設前には、建設作業員や大学生、Twitterで抗議活動を知った若者など約50人が集まり、「大成建設労働者死なすな」と大きな横断幕を広げて声を上げた。
報道によると、自殺した23歳の男性は昨年12月より新国立競技場の建設現場で働いていたが、今年3月に失踪し、4月に遺体で発見された。1ヶ月200時間以上の残業をするほどの激務だったという。
建設現場で20年近く働いてきた男性は、東京五輪のメイン会場となる新国立競技場の設計が、当初の計画より1年遅れて着工したため、現場で働く人がとても苦労するのではないかと感じたといい「死人が出てしまうのではないかと思った。大成建設は状況を分かっていたはずだ」と批判した。
エキタスのメンバーで大学4年生の栗原耕平さん(22歳)は、「周りに同じような環境の人がいて他人事ではない。納期を管理する大成建設にも責任がある。人手を増やしたり、無理な納期の管理を見直すべきだ」と訴えた。
関連サイト
エキタス(AEQUITAS)
https://aequitas1500.tumblr.com/