東京電力福島第一原発事故による自主避難者への住宅支援の打ち切りが3月末に迫る中、原発事故被害者の3団体が記者会見を行った。福島市から札幌市へと避難した「『避難の権利』を求める全国避難者の会」の中手聖一さんは、「本意ではない帰還を迫られる人が出ている。困窮か、被ばくかを強いられている」と支援の継続を訴えた。
記者会見を行ったのは、原発事故の損害賠償を求めて集団提訴している原告団らでつくる「原発事故被害者団体連絡会」と「原発被害者訴訟原告団全国連絡会」の2団体と、避難者らでつくる 「『避難の権利』を求める全国避難者の会」の3団体。
福島県田村市から東京都内に避難している「原発事故被害者団体連絡会」の熊本美彌子さんは、国と福島県に対して支援の要望をしてきたが、誠実な対応がないとして、「原発事故の責任をどう考えているのか?」と批判した。また、「母子避難を続けている人は生活が成り立たない。 生活の困窮者ではなく、原発の避難者として対応して欲しい」と話し、1人も路頭に迷わせたくないと強く訴えた。
3団体はこれまで、福島県の内堀知事との面談を繰り返し求めてきたが、福島県は拒否し続けている。このため、支援打ち切りの経緯や県外避難者の多くが県外生活の継続を望んでいる実情について考えなどを問う、知事宛ての公開質問状を送付した。3月21日までの回答を求めている。
関連リンク
原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)
http://hidanren.blogspot.jp/
原発被害者訴訟原告団全国連絡会
http://www.jnep.jp/genzenren/
「避難の権利」を求める全国避難者の会
http://hinannokenri.com/