東京電力福島第一原子力発電所事故の影響によって被害を受けた被災者らが、初の全国組織「原発事故被害者団体連絡会」を24日に発足させる。東電や国の刑事責任を追及している福島原発告訴団のほか、原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)への集団申し立てをしている被災者団体や賠償請求を求めて集団訴訟している原告団9団体が参加。約1万9千人
が連絡会に加入する。
発足に先立ち、呼びかけ人らが、福島県庁で記者会見を開催。福島原発告訴団の武藤類子さんは「原発事故の被害者たちは本当の救済をされていない。被害者がつながって、国や東電に要求したり、情報を共有することが大事ではないか」と設立の経緯を説明した。
また原発被害糾弾・飯館村民救済申立団の長谷川健一さんは、「今は、各団体がバラバラに声をあげている状況だ。声をより大きなものにしていく必要がある。」と述べ、今後(1)東電・国による被害者への謝罪、(2)完全賠償〜暮らしと生業の回復、(3)健診と医療保証、被ばく低減策の実施、(4)事故の責任追及に取り組んでいく考えを示した。
設立集会は今月24日午後1時から福島県二本松市の福島県男女共生センターで開催する。原発事故当時に福島県田村市で有機農業をしていた元宇宙飛行士でジャーナリストの秋山豊寛氏が記念講演する。
加入団体(9団体)は以下のとおり
原発被害糾弾・飯館村民救済申立団、福島原発かながわ訴訟原告団、福島原発告訴団、福島原発被害山木屋原告団、川内村原発事故被災者生活再建の会、南相馬・避難鑑賞地域の会、子ども脱被ばく裁判の会、原発損害賠償京都訴訟原告団、福島原発おかやま訴訟原告団
オブザーバー加入団体(2団体)
「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団、みやぎ原発訴訟原告団