2014/05/22 - 02:45

【東電テレビ会議・特別編集】情報統制と被曝〜震災3日後に何が

OurPlanetTVは、東京電力福島第一原発事故直後の生々しい現場を記録した「東電テレビ会議」映像を約3時間半に編集し、映像ドキュメント『東電テレビ会議~49時間の記録』を制作。全国にDVDの貸し出しを行っている。この度、その中で、特に3・2号機のベントや被曝シュミレーションなどに関する場面と情報統制に関する場面を25分に再編集し、ネットにて公開することとした。

今回、編集したのは、2011年3月12日深夜から15日未明にかけての音声付き「テレビ会議映像」。一般公開されており、編集が可能な10時間のフッテージを25分にまとめた。13日の段階で、3号機の圧力が上昇し放射能放出の恐れがある中、本店の緊急対策室にいた高橋フェローが深刻な事態をプレスに公表してはどうかとテレビ会議で提案。これに対し、オフサイトセンターにいた武藤副社長や福島第一原発にいた吉田所長も同意するものの、官邸や保安院から公表を止められる。勝俣会長も事態を楽観視し、「国民を騒がせるのはどうか」と公表に反対していた。

翌日3月14日。福島県は午前9時からの関係部長会議で、事態を公表する予定だったが、政府(保安院)の強い要請で東電が情報提供を中止。その2時間後に3号機が爆発に至る。爆発後、福島県の佐藤知事は、東電に対して「健康に影響はない」とプレス発表するよう働きかけていた事実も記録されている。同映像は、朝日新聞が5月20日(火)から連載を始めた、いわゆる「吉田調書」(政府事故調が吉田昌郎元所長の聞き取りをまとめた調書)の証言と重なる部分も含まれている。

(2011年5月5日開催 線量評価会議の資料より)

「東電テレビ会議〜49時間の記録」公式サイト
http://www.touden49.net/

当時の報道(徹底検証「テレビは原発事故をどう伝えたか?」(一部))

当時の2号機の話「死ぬ覚悟した」〜福島原発の元運転員、初証言

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