(検討会後の記者会見)
東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている「福島県民健康管理調査」の検討委員会が7日、福島市で開かれ、甲状腺がんの悪性および悪性疑いと診断された子どもは、前回の58人から16人増え、74人となった。また、このうち、手術後の判定によって甲状腺がんと「確定」した子どもは前回から7人増え33人になった。
2013年12月31日までに甲状腺検査を受診したのは269,354人。甲状腺がんの悪性または悪性疑いの子どもの割合は1万あたり3人にのぼる。事故から3年近くが経ち、悪性および悪性疑いと診断された74人のうち、三分の一にあたる26人が18歳以上だ。2012年10月から、福島県内では国の基金によって、18歳以下の医療費は無償となっているが、18歳以上は自己負担となる。
2012年6月に成立した「原発事故子ども・被災者支援法」13条を適用すれば、これらの子どもたちは、医療費が免除されるはずだが、同法の基本方針が医療費に関する具体的な運用を定めていないため、こうした事態に陥っている。
検討会前半
「こころの健康度・生活習慣病調査」においては、電話による支援を行った大人5,324人のうち、866人が「やや心配が残る」と診断されたが、そのうち83.5%の723人が「身体的な体調不良」を訴えていたことが分かった。「精神的な体調不良」は690人(79.7%)を上回った。
検討会後半
配布資料はこちら
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet;jsessionid=84AA…
検討会後の記者会見では、甲状腺検査をめぐって、県立医大や検討委員会が「事故の影響ではないと見られる」「この程度の数値は想定内」と述べていることに対し、質問が相次いだ。