環境省が、「福島原子力発電所事故に伴う健康影響に関する有識者会合」など「被曝影響」を議論する会議に関して、ビデオ取材を認めない方針を示していることに対し、OurPlanetTVが抗議の通知を提出したところ、井上副大臣は19日、改めて検討して方針を出したいと話した。しかし、いつまでに結論を出すかは明示しなかった。
環境省は、12月21日開催の「放射線の健康影響に関する専門家意見交換会」及び12月25日に開催の「第2回東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う 住民の健康管理のあり方に関する専門家会議」の取材に関し、「カメラ撮りは会議の冒頭のみ」と限定しており、会議自体のビデオ撮影を認めていない。
これに関して、19日の会見では井上信治副大臣は、「基本的に環境省が主催する会議の撮影に関するルールはそれぞれの会議主体において、会議の趣旨を踏まえて運用を設定している。ただ、(オープン化して欲しい)という趣旨も分かるので、今後検討させて欲しい」と回答した。取材制限を設けている理由については明言を避け、「国民の関心も高く、国民の知る権利報道の自由を尊重すべきだと思っていますので、ちょっと考えさせてもらいたいと思っている。」と理解を求めた。一方で,21日の会議までに結論を出すかは明言を避けた。
OurPlanetTVは、今月17日、福島第一原発に伴う健康影響に関する会合は、社会の関心も高いため、ビデオ取材を制約するのは問題だとする抗議文を環境大臣宛に送付していた。