政府が今週にも閣議決定し、今国会での成立を目指す「特定秘密保護法案」に対して、市民の抗議行動が相次いでいる。21日夜、新橋や高円寺では街行く人に秘密保護法の問題点などがアピールされ、大井町では街頭シール投票が行われた。
新橋駅前には、夜7時、秘密保護法案に反対する人が約15人集まり、チラシ配布などで街行く人にアピール行動を行った。参加者の徳根和幸さんは、第二次世界大戦にふれ「国が重要な情報を隠して、プロパガンダで戦意を高揚させ、国民が犠牲になった。政府は必ず嘘をつく。それを明らかにすることの権利として基本的人権、表現の自由がある」と話し、閣議決定されても最後まで反対すると訴えた。
また大井町駅では18時から20時まで、秘密保護法を考える市民の会が街頭シール投票を行った。2時間で248人の回答を得て、結果は反対156、わからない84、賛成はわずか8だった。
マスコミが行った世論調査では、TBSの調査で、7割が賛成という結果が報道されたが、街頭でのアンケートとは大きな開きが出た。一方、NHKの調査で7割の人が秘密保全法の内容を知らないと結果だったが、街頭調査では過半数が内容は知っており、この数日間で、内容が知られ、反対が増えている可能性がある。
秘密保護法を考える市民の会のメンバーの女性は、直接聞いた街の人の声について「反対の声には、戦前の治安維持法の再来になるから駄目だという年配の方がいた。分からないという人に、積極的にチラシを配布して、どんな法律なのか分かってもらいたい」と話した。
22日の18時30分からは、上智大の田島泰彦教授の呼びかけで、首相官邸前で抗議行動が行われ、400人が集まった。憲法学者や大学教授、野党の議員や市民が次々とスピーチを行い「特定秘密は誰のため?都合の悪いことを秘密にするな」と声を上げた。
関連動画
2013年10月21日 秘密の指定・廃棄・更新「公表しない」~秘密保護法
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1659