東京電力は2日、柏崎刈羽原子力発電所6、7号(新潟)の再稼動へ向けて、原子力規制委員会が原発の新規制基準を8日に施行した後、速やかに安全審査を規制委に申請することを決めた。新潟県の泉田裕彦知事は「立地地域との信頼関係を構築する意志がない」と東電を強く批判するコメントを発表した。
廣瀬直己社長は記者会見を開き「福島第1原発の事故の反省と教訓、新規制基準の内容を踏まえて、最大限の安全対策を取り込んだ」と強調。再稼働に不可欠なフィルター付きベント設備についても、設計を終え2013年度内に設置できる準備ができたと説明した。
地元への説明をする前に申請の方針を示したことについて、廣瀬社長は「地元軽視ではない」と繰り返し発言し、地元からの了承を得たうえで、申請を行うことを強調した。
これに対し、新潟県の泉田裕彦知事は同夜、コメントを発表。「東電は、事故当時のテレビ会議の映像を完全に公開していないなど情報公開への姿勢が不足している。事故の責任も誰もとっておらず、申請を行うことは国民の理解が得られるものではない」と東電の姿勢を厳しく批判し、「東電に対して、必要な措置を取る」と表明した。
関連リンク
新潟県知事のコメント-柏崎刈羽原子力発電所の審査申請について
http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/1356762509059.html
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「住民守る気あるのか」新潟県知事、原子力規制委を批判
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1576