11月12日、政府は、内閣記者会などに所属するメディアに対して、福島第一原子力発電所を公開したが、イランの国営放送PressTVの日本支局長が、一部のメディアのみが対象だったことに抗議して、撮影動画をフリーランスやネットメディアに無償配布をはじめた。
映像の無償配布をはじめたのは、新月ニュースの代表で、イランの国際衛生放送「PressTV」日本支局長のマイケル・ペン氏。「記者クラブや大手メディアによる「メディア・カルテル」が存在する事実に対して深い不信感と疑念を払拭する事が出来ない」として、外国人プレスによる代表映像を、記者クラブに所属していないジャーナリストらに無償での配布をはじめた。
福島第一原子力発電所敷地内の取材を求める声は、政府の統合本部会見で度々あがっており、フリーランスの綿井健陽さんらは、正式に公開を求めていた。これに対し、統合本部は、細野原子力行政担当大臣に同行するかたちで公開を決定したが、取材が認められたのは、内閣記者会に加盟する19社と福島県政記者クラブ7社、そして外国プレスの計36人と限定され、ムービーとスチルの撮影は代表1社のみの取材とされていた。
ペン氏は、フリーランスのジャーナリストなどに対しメッセージを送り、「これからも皆様と力を合わせて、より一層、日本の報道が民主主義的なものとなることを目指し、既存の古い因習を打ち破る努力を惜しまないで行きたいと思っております。」と述べている。