東日本大震災の被災地支援や復興計画に、女性の視点をもっと積極的に盛り込む必要があると、全国的なネットワークが設立された。女性の支援を行っている団体などの支援を行うとともに、復興計画にジェンダーの視点は取り入れられるよう政策提言を行う。
設立されたのは「東日本大震災女性支援ネットワーク」。3月まで朝日新聞の編集委員として活躍してた竹信三恵子さん(和光大学教授)と阪神淡路大震災での被災地復興にも関わった建築家で工学博士の中島明子さん(和洋女子大学教授)が共同代表を勤める。
東日本大震災では、あまりにも被害が甚大なため、避難所などの環境も劣悪な状態にある。石巻赤十字病院が市内の避難所を調査した結果、1人当たり専有面積が2平方メートル程度と、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が定める難民キャンプの設置基準3.5平方メートルを下回っていたことが報道されているが、女性たちを取り巻く環境も、国際的な基準を満たしていない。
例えば、難民キャンプでは、トイレは男女別、女性の着替える場所を設置するといったことは、開発途上国の支援や難民支援を行う際、最重要課題とされているが、日本ではこうした取り組みがルール化されていない現状がある。このため、同団体は、被災地支援興に関わっている団体をはじめ、様々な団体とネットワークを組むことで、災害支援の現場や復興計画に、ジェンダーの視点を取り入れられるよう取り組む予定だ。
なお、同団体では、事務局スタッフを募集している。
東日本大震災女性支援ネットワーク スタッフ募集
東日本大震災で被災した女性たちの避難生活に関する調査、効果的な支援を行うための人材育成、復興計画への政策提言、メディアを通じた発信などを目的とするネットワークが、スタッフを2名募集します。いずれの職種も勤務地等は下記のとおりです。当該分野での実務経験(女性支援、人道援助、開発援助、非営利団体のマネージメントなど)のある方歓迎。
勤務地:東京都文京区向丘(最寄駅:三田線・白山駅、または南北線・東大前駅)
期間:2011年5月下旬より(応相談)
条件:週5日勤務を基本とする。(在宅勤務や短時間勤務については応相談)
待遇:当ネットワークの規定による
1. コーディネーター:1名
<業務内容>
1、ネットワークが、実施する事業全体の業務調整と進捗管理
2、ネットワークが関わる分野に横断的な業務の実施
3、ネットワーク参加団体、被災地の団体等との調整および契約の交渉
4、渉外および外部の会議への参加
5、緊急アピールなどの起案
6、運営委員会の召集および運営委員長としての議事進行
7、世話人会への報告
8、資金調達
9、その他、各種調整業務
<応募条件等>
・NPO/NGOもしくは行政・企業での調整業務経験。
・MS-Word、Excelほか基本的なITスキル。
2. オフィスマネージャー:1名
<業務内容>
1、会計業務
2、ネットワーク内部(事務局、チーム、運営委員会、世話人会)での連絡業務
3、日常の業務記録および議事録等の作成
4、メーリングリストなどでの発信業務
5、事業毎の報告書のとりまとめとネットワーク全体の報告書・企画書の作成
6、その他、ネットワークの運営に必要な庶務
<応募条件等>
・経理の実務経験。
・国内外のNPO/NGOもしくは行政・企業での報告書・企画書作成業務経験。
・MS-Word、Excelほか、ブログ作成など基本的なITスキル。
応募方法
・業務経験、連絡先(メール、携帯電話)を含めた履歴書をE-mailで送付のこと。
・候補者の方には、当ネットワークより面接の連絡をいたします。
・履歴書はお返しできませんので、ご了承ください。
・ふさわしい方が見つかり次第、募集を打ち切ります。
履歴書送付および問合せ先: recruit4network(at)gmail.com
注:(at)を@に変えて送信のこと。